今日は以前講座に参加して下さったH様のインテリア相談に訪問してきました。
H様は住まい方の事、キッチンの事、結構詳しくて色々学ばれていることが良く分かります。
学んでこだわってきたことがたくさん活きているお住まいでした。
でも、こだわって作られたキッチンはトータルで使いにくい部分が見られました。
目次
トータルに整う、バランスが大事
家づくりって、いろんな要望があります。
こんなキッチンが好き!こんなインテリアが好き!!と。
それは大歓迎ですし、私もそのような思いをかたちにしていくのが大好きです。
でも、その「アイディア」や「こだわり」に対して、適切なデザインが施されるか否かで、使いやすさがぐっと変わってきます。
住まいのデザインは機能だけでもなく、見た目だけでもない。
トータルで整ったものにする必要があります。
良かれとおもってデザインしたものが思ったように使われないと困りますものね。
こだわったけれどもうまく行かなかった点
H様がこだわったキッチンが少し使いにくかった点は・・・
- 海外の食洗器にこだわったこと
- コンロが使いにくい
- 作業スペースは広いけれどシンクが端すぎる
みゆう設計室の場合はオーダーキッチンで海外の食洗器を入れたり、必要に応じてシンクの位置を動かしたりしますが、H様はどうやらキッチンメーカーさんに少し無理をいってこのキッチンを製作してもらったようです。
すごく頑張った跡は見られるのですが、食洗機の施工やコンロの施工に少し無理があります。
工事が「できる」と「できない」の判断ポイント
特に既製品をベースにしているメーカーさんは、規格外のことであると「できない」と判断されることが増えます。
既製品と希望を組み合わせて、可能なことと不可能なことがあるのです。
そのため、みゆう設計室の場合はキッチンをフルオーダーにすることが多いのです。
H様邸の場合、コンロと壁との距離が近すぎる点では建物に引火してしまう可能性があります。
シンクが端すぎる点も、キッチンから水がこぼれたり、隣に設置した冷蔵庫に水がかかります。
このあたりも建築主の希望通りに施工するのが良いのではなく、当時の施工者さんがそれをするデメリットをプロとして指摘してほしかったなと思います。

改修を検討しているキッチン
住まいの良い部分を活かすために!
でも、限られた中ですごく使いやすく工夫されていたH様。
パンづくりや、お味噌・梅干しづくりなどもされ、お料理が大好きだということが良く分かるキッチン使いでした。
- 料理が大好き
- 自宅でお仕事がしたい!
- 趣味の空間を充実させたい
- 本が大好き
というような、好きなことを活かすための空間をつくるためには、こだわりにそっと寄り添うデザイン力が必要なのだなと感じました。
「良い」と思うことの固定概念にとらわれないこと。
そして、一般的なルールは守った方が良いケースもあること。
それらをお伝えしたインテリア相談でした。